ちょろまかす
Last-modified: 2006-02-15 (水) 22:08:31 (6788d)
ち:ちょろまかす
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流行語! †
- 流行語と言うものは現れては消えていく物が多いのですが、中では定着して流行語だと言うことが忘れられてしまう物もあったりします。
最近の言葉では、1990年代中期に登場した《超:ちょー》と言う強調冠頭語が意外にも定着したような気がします。
- もちろん江戸時代にも流行語と言うものがあって、残った物、忘れ去られた物がたくさんあります。と言っても現在のようにマスコミが発達した時代ではないのでその流行の盛衰もゆったりした物だったと思われます。
他人の目をごまかして物などを失敬したりする事を《ちょろまかす》と言いますが、これも江戸時代の流行語でした。
- 1688(元禄元)年に書かれた井原西鶴の『好色盛衰記』の中には《ちょろまかすと言ふ流行言葉も是れおかし》と、はっきりと流行語だと書かれていたりします。
ここで井原西鶴はこの言葉の語源を「ちょろまかすとは、チョロリとごまかす事」と書いています。
しかし別の説も存在します。
- 江戸時代に荷物などを運搬する船のことを《伝馬船》と呼んでいて、それの小型の船の事を《猪牙:ちょき》船と呼んでいたのです。
この猪牙船は一人乗りでその軽量なことからかなりのスピードが出せたのです。
しかし、それより小型でスピードの出る船と言うのも存在していて、それの事を《ちょろ》と呼んでいたらしいのです。
そんなムチャクチャ早いスピードを出す《ちょろ》を負かしてしまうほど素早く動くことを《ちょろ負かす》と言うようになり、次第に素早い動きで相手に悟られないように行動することを《ちょろまかす》と言うようになったという説があります。
[2001.06.04記載]