覆水、盆に返らず

ふ【ふくすいぼんにかえらず：覆水、盆に返らず】

釣り好きの太公望 †

• 太公望というと「釣り好き」の代名詞ですが、紀元前８世紀頃の中国（当時は周）にいた実在の人物です。

• 太公望が起源になっている有名な言葉に《覆水、盆に返らず》と言うものがあります。
  こぼれてしまった水は再び元には戻らないと言う意味で、「そのようになったら諦めよ」と言う教えです。
  

• これは、若い頃、太公望は大変貧しい暮らしをしていたのですが、それでも肉体労働などをせず勉学に励んでいたために、妻は愛想を尽かして家を出ていってしまったのです。
  しかし、その後太公望は王に仕えたり地位も名誉も手に入れるようになるのですが、そうなった途端に分かれたハズの妻?が戻ってきて復縁を迫ったのです。
  しかしそれに対し太公望はキッパリと拒否をしたのです。そこで言った言葉が
  「こぼれてしまった水はもう二度と元に戻らないように、壊れてしまった夫婦も復縁は出来ないのですよ」
  と言うことで、《覆水盆に返らず》と言う言葉が誕生したと言われています。
  

太公望関連 †

• さらに太公望は《六韜：りくとう》という書物を著していますが、これが［虎の巻］と呼ばれるものの語源となっています。

• 2001.05.28