内緒

な：内緒(ないしょ)

語源 †

• 秘密の話などの事を「ないしょ：内緒」と言いますが、これは元々「内証：ないしょう」と言う言葉でした。
  この言葉の語源には有力候補が二つあります。
  

1. 江戸時代、公の場ではない場所を俗に「奥」と呼びました。この奥は江戸城ならば［大奥］となり、外で仕事をする男性にとって家庭は［奥］で、そこで生活をしているのが［奥さん］なのです。
   この［奥］の別名が「内証：ないしょう」だったのですが、普通、家庭内の事は外でべらべら話すものでは無い、と言うことで「言わない事柄」＝「内証」となり、現在の内緒につながると言う説です。
   
2. 仏教用語として、真言宗では本尊「大日如来：だいにちにょらい」が説いた最高に難しい法典『自内証法門：じないしょうほうもん』と言うものがありました。
   この法は難しく、普通に信仰しているだけでは理解することが不可能だと言うことで秘密の法とされていました。
   そこから、自内証法門を略した『内証』が秘密を意味する言葉になり、現在の内緒につながっていると言う説です。