豚(02)

ふ：豚(02)：宗教

1. 豚
2. 豚(02)：宗教
3. 豚(03)：ピッグとポーク
4. 豚(04)：豚に真珠
5. 豚(05)：豚とソクラテス

豚肉を食べない宗教 †

• 宗教的理由によって食べることの出来ない物と言う物がいくつかあったりします。
  その中でも有名なのは回教・ヒンズー教・ユダヤ教の人たちの「豚肉を食べてはいけない」と言う物です。
  

• そのタブーは徹底していて、ユダヤ教の国イスラエルには豚は動物園に１匹飼われているだけと言われています。
  日本などへ来ている留学生の中で徹底している人は「レストランなどの鍋やフライパンは豚を使った料理を作ったこともあるかもしれない」と言う理由で外食をしなかったりします。
  中国などは豚肉料理が多いのですが、それと同時に回教徒も多く、ことあるごとに豚に関してぶつかり合うと言います。
  

• この豚を忌み嫌うと言う理由は宗教の教義に根ざしています。特に戒律の厳しいことで有名なマホメットの教えでは、豚肉を食べない人々は忠実にアラーの神を讃えていると言うことになります。
  

• 何故、豚をそこまで嫌うのかと言うと、豚は大食らいで貪欲で際限なく太り、しかも鈍重で汚い所も平気と言う悪いイメージがあります。さらに、発情期が２１日周期と短く、子供を産んでもすぐ発情します。
  この事から、愚鈍・無節操・不潔の権化である豚を蔑視するようになったのです。
  

• 実は豚はもともと賢く綺麗好きな動物と言われていますが、人間に飼われるようになり狭いオリの中で現在のようになってしまったと言われています。
  狭いオリの中で飼う理由も、もともとイノシシのように荒い性格も持っていた為に、ヒツジ・ウマ?・ウシ?のように遊牧して飼うと言うことが難しかった為なのです。
  その為、遊牧民族にとっては扱いにくい動物で、豚を飼っているのは一カ所にとどまり続けるためにちゃんとした小屋を造ることのできる農耕民族が中心だったのです。
  

• 実は回教徒は基本的に遊牧民族だった為に、もともと蔑視していた農耕民族だけが飼っていたと言う理由で、豚も敵視するようになったのです。

記載記録 †

• 2000.03.30：メルマガ知泉No.175