標準語

ひ【標準語】ひょうじゅんご

標準語 †

• 日本全国民が共通の言語を話すようにと考え「標準語」という言葉を1895年に考案したのは言語学者の上田萬年。
  上田はイギリスにあるスタンダードランゲージや、ドイツのゲマインシュプラッヘという共通言語に影響を受けて、1895(明治28)年に「標準語に就きて」という論文を発表した。
  もちろん「標準語」という単語はこの時点で誕生した物で、イギリスの「スタンダード(standard)＝標準」「ランゲージ(language)＝言語」からの発想で作ったもの。
  

• 上田はいわゆる江戸の下町職人言葉「べらんめえ口調」を除いた東京方言を基準に考え、全国の言葉を調査したうえ、話し言葉と書き言葉が一致する標準語を作り上げることを主張している。

標準語への矯正 †

• かつてフランスでは、全国を同じ言語で統一させるために学校で行われた「方言札」というルールがあった。
  授業中に方言で話した生徒は首から「方言札」をさげる罰が存在した。この札はその授業中に他の誰かが不言を使うまで下げ続けなくてはいけないもので、授業が終わった時点で札を下げていた人が罰で掃除などをするというものだった。
  
• 日本でもこれと同じようなルールを行う学校が多かったと言う。
  しかし関東近郊の学校ならあまり問題がないが、東北などの学校では標準語を定着させるのには難しい問題が多かったという。
  
• 特に日本語とは違う言語体系の琉球語をしゃべっていた沖縄などでは、強制的に日本語を強要されたという印象が強かった。