日の丸弁当

ひ【日の丸弁当】

日の丸弁当 †

• どでかく四角いだけのアルマイトの弁当箱に御飯をぎっしり詰め込み、その真ん中に梅干しがドンッと乗っかった、質実剛健とも言うべき日の丸弁当。
  ネーミングとしてはそれ以上の物は絶対にありえない物なのですが、印象としてはやはりこれの持ち主は体育会系の部活（それも柔道あたり）をやっている高校生男子と言う感じです。
  しかし、この形式の弁当、そして日の丸弁当と言う呼び名は男子学生から誕生したのではなく、女学生が生み出した物なのです。
  

• 1937(昭和12)年頃、日本は徐々に世界的な戦争に突入していく不安定な時期でした。
  その時、広島県内のとある女子校が「贅沢は慎みましょう」という運動を始め、特に「月曜日の弁当のおかずは質素に、梅干しだけとしましょう」と決めたのです。
  当時はまだ食糧事情もそれほど逼迫しておらず、他の日は普通におかずを持ってきていたのですが、先を見越してこのような規則が出来てしまったのです。
  そのあまりにも質素な弁当を女子高生たちが「日の丸弁当」と名付けたのです。
  

• それから約2年後に国側が「贅沢は敵だ」と言うスローガンを掲げ、時流的にも国旗をイメージさせ愛国的だとして、この日の丸弁当が名前と共に全国的に広まったのだと言われています。
  

更新履歴 †

• 2003.07.知泉