浅間山

あ【あさまやま：浅間山】

1. 浅間山荘事件

1783年：天明大噴火によって大飢饉始まる †

• 浅間山の北側斜面にある観光名所の鬼押出しは1783(天明3)年.07月04日から06日にかけ連続して噴火した、いわゆる天明大噴火によって出来たものです。
  
• この3日に渡る噴火による、火砕流・溶岩流の総量は約10億トンとも言われ、直接の死者は1152人に上りました。
  
• しかし、この噴火はそれ以外にも深刻な爪痕を残したのです。
  

• 噴火のあった前年、1782(天明3)年?から日本中は深刻な凶作に見舞われ、各地で餓死者を出していたのですが、その噴火によって天候悪化へさらに拍車を掛け、1787年まで続く天明の大飢饉を招いてしまったのです。
  

世界規模の話？ †

• さらに一部の歴史学者の間で言われている説ですが、この浅間山の大噴火による天候悪化は日本だけにとどまらず、ヨーロッパの気候にも影響を与えたと言うのです。
  
• 実際に、1990年代におこったフィリピンでの火山活動の影響は翌年以降アメリカ大陸にまで影響を与え、さらにエルニーニョ現象などを引き起こしたとされているので、あながち嘘とも言えません。
  

• 現に浅間山が噴火した後の数年間、ヨーロッパでも深刻な気象悪化が観測され、大規模な飢饉が起こっています。
  
• その結果、フランスなどでは庶民が食料を求めて大規模なデモを繰り広げ、その結果、長く続いた王制が崩壊しています。
  
• いわゆるフランス革命なのですが、パリ市民がバスティーユ広場の要塞を襲撃して、フランス革命が勃発するのが1789年で、その革命のきっかけはさらに１年ほど前に遡ることが出来るので、タイミングとしては浅間山の噴火と合っています。
  

更新履歴 †

• 2002.06.25