赤毛

あ：赤毛（あかげ）

赤毛のアン †

• 赤毛と言う言葉を聞くと多くの人が「赤毛のアン」と言う小説を思い出し、その天真爛漫なキャラクターから「明るい女性」のイメージが浮かぶかも知れません。
  しかし実はヨーロッパ系ゲルマン系の古くからの伝説の中では、赤毛の女性は魔女に繋がるとして嫌われており、中世にはそのまま魔女?と言うことで火あぶりの刑にされるほど迫害されていたのです。
  

• これはゲルマン伝説の中に出てくる巨人の神で策謀家ロキが赤毛だった事に由来し、中世キリスト教の宗教画に描かれる、キリストを裏切って死に至らしめた最大の悪役《ユダ》も赤毛として描かれています。
  中世以降も赤毛で、さらにソバカスのある女性はアウトサイダーとして追放し軽蔑するという習慣が根強く残っていたそうです。
  

• 小説の赤毛のアンも既成概念に収まらない少女として描かれ、それゆえたくましく成長する物語になっているのです。
  

• 作曲家のヴィヴァルディが父親譲りの髪の色から「赤毛の司祭」というあだ名を持っている。

• シャーロック・ホームズの『赤毛組合』も同じ理由で赤毛以外では成立しない。赤毛に意味があるから、何もないのに大変な報酬をくれるのだろうと思ってしまう説得力があるのだ。

• 妊娠中に暖炉の前に腰掛けて、暖炉の火を凝視していると、生まれてくる赤ちゃんが赤毛になると恐れられていた。
  

老いた時に・・・ †

• 元ソビエト連邦のグルジア共和国?には「年老いた時に赤毛になっていますように」と言うお祈りの言葉がある。
  これはロシアの多くの地域で「赤＝若さ・美しさ」を意味する言葉なのです。
  

• いわゆるソ連の象徴だった「赤の広場」と言う言葉も「赤＝共産主義」だからではなく、美しい広場と言う意味なのです。
  

更新履歴 †

• 2012.12.18.越智