元の木阿弥

も：元の木阿弥(もとのもくあみ)

木阿弥って誰？ †

• ここで出てくる「木阿弥」と言う人物は間違われやすいのですが、能?などで有名な「黙阿弥?」とは別の、まったく無名の人物です。
  これは筒井順慶の父親である順昭が1564(永禄7)年に亡くなった処から話は始まります。
  

• 本来の後継者だった子供の順慶はその時まだ子供だった為に、その死が知られると不利だと言うことで周囲は一計を案じたのです。
  それが「影武者大作戦」で、順昭によく似た人物を探しだし城内に住まわせたのです。と言ってもいくら似ててもすぐばれるということで、幸い顔以上に声がそっくりだったために、病気で寝込んでいると言う設定で暗い部屋の中で声だけ聴かせると言うことにしたのです。
  

• その替え玉になったのが木阿弥と言う奈良県の盲目の僧でした。
  しかし、その影武者作戦も3年後にその死を公表して終了してしまいました。
  となるともう木阿弥を城に住まわせる必然性がなくなり、あっさりとお払い箱として城を追い出されてしまったのです。
  

• それまで城内でそこそこの暮らしをしていたのが、あっと言う間に元の生活に戻ってしまった事から「元の木阿弥」と言う言葉が産まれたのです。
  

更新履歴 †

• 2000.00.00：知泉