テニスボール

て【テニスボール】

1. テニス

なぜ黄色いボールなのか？ †

• テニスボールは、半球のゴムで出来たボールに発泡剤と水を入れて、もう半分の半球ゴムボールをかぶせて接着して作ります。
  

こうして出来たゴムのボールを加熱すると内部が膨張して、パンパンに張ったボールになるのです。そしてそこに黄色い毛のついた生地を張り付けて完成です。

• しかし、このテニスボールの黄色と言うのには、何か理由があるのでしょうか？もっと色々な色彩のボールが出てくればカラフルになって楽しそうな感じもするのですが・・・。
  実は何気ないこの黄色のボールには色学的な理由があります。
  

• たとえば青いテニスボールを作った場合、そのボールの動きに目が付いて行けなくなってしまいます。
  青と言う色は屈折率が大きいので網膜の中で他のものより手前に像を関知してしまい、テニスにおける時速200キロと言う超速球に動体視力も付いていけずに、振り遅れてしまうというのです。
  

• それとは逆に赤いテニスボールを作った場合、逆に実際よりも後ろに見えてしまうので、今度は早めにラケットを振ってしまうのです。
  

• そんなことで、黄色いテニスボールと言うのは確実にその球を目がとらえることが出来ると言う理由であの色になっていたりするのです。
  それを踏まえた形で、近年、卓球の球も白から黄色に近いオレンジ色に変更されたのです。
  

日本で生まれ世界に広がる軟式テニス †

• 野球には一般的な硬球を使う硬式とソフトボールを使う軟式があります。元々、軟式は日本で独自に考案された物ですが、現在は海外でも試合が開催れるほどになっています。
  一方、軟式テニスはさらに世界に広がりをみせています。1960年代までは東アジア地域の韓国、台湾、日本のみでアジア選手権が開催されていましたが、1970年代にはいって北米、南米、ヨーロッパ、アフリカへと普及し、1972年には第一回世界選手権がアメリカ合衆国で開催されました。同大会は4年毎（1972〜1990は２年毎）に開催され2007年には13回を数え、参加国も40カ国を超えています。またアジア地域での普及も順調にすすみ、1994年にはアジアオリンピックの正式種目となりました。

• この軟式テニスは日本の体育学校でテニスを教え始めた事に誕生したものです。
  明治12年、東京に体育教師の育成を目的にした『体育伝習所』が開設されました。
  一説にはアメリカから招いた講師リーランドがテニスを日本に伝導したといわれますが詳細は未だつまびらかではありません。
  

• しかし用具の国産化がむずかしく輸入品は高価であったためにドイツ製のゴムボールを使用してテニスをしました。軟式テニスが誕生したのです。~1890年には三田土ゴム会社がゴムボールの国産化に成功しよりいっそうテニスが盛んになりました。

• また体育科で勉強をした生徒たちが、やがて体育教師として全国へ赴任し、その地でゴムボールを使ったテニスを生徒達に指導することになるのです。
  明治末期の記録によると、軟式テニスは日本人にとって一般的なスポーツとなりました。
  

関連項目 †

• ブルマー?

更新履歴 †

• 2000.06.18
• 2001.04.09(ボールが黄色い理由)