ひなたぼっこ
Last-modified: 2006-04-06 (木) 06:34:50 (6595d)
ひ【ひなたぼっこ:日向ぼっこ】
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ぼっこって何? †
- ぽかぽかした春の日、何も考えずに日溜まりの中でぼけーっとするのは、寒かった冬から解放された時の至上の喜びだったりします。
- ここで言われる「ひなたぼっこ」の「ひなた」は判るとして「ぼっこ」とは何だ?と言う疑問が沸いてくる。
- これにはいくつかの説があります。
- 『今昔物語』の中には「春の節になりて、日うららかにて、日なた誇りせむ… 」と言う部分がある。
- この文の中の「誇り」の読みは「ぼこり」か「ほこり」か不明だが。その意味は日光を一身に浴びていると言うと言うところらしい。
- 喜多村信節が書いた『嬉遊笑覧』の中では「日なたの暖なるに、あぶる意にや。焼ことをほこらすといひ… 」と書かれている。火が起こって勢いよくなることを「ほこる」と言うのだ。漢字で書くと「火凝る」とも書き、火力が集中して焼けることを意味する。
- つまり、日向ぼこりは、日なたを向いて暖かくなる事を言っていた言葉なのだ。
- 昔は、ひなたぼこり・ひなたぼこ・ひなたぼっこう、など多くの言い方があったようなのだ。
- 現在のような「ひなたぼっこ」と言うのが確認できるのは幕末で、その頃に書かれた川柳で「姑のひなたぼっこはうちを向き」と言う物があります。
- 意味としては「ひなたぼっことは普通外を向いて幸せな気分を味わうものだが、姑は家の中を向いて嫁の行動にあれこれ言うことに幸せを感じる」と言うもので、幕末も今もその辺の事情は変わっていないみたいです。