どろん

と【どろん】

意味 †

• 映画などで「夜逃げ」がテーマになったりするほど自己破産などで追い込まれた人が多いと言う時代に多く使われていそうな言葉。
  何か（現金や貴金属、あるいは大切な証書など）を持ったまま姿をくらましてしまったりする事を『どろんする』などと言う。
  

語源 †

• 昔から芝居で、幽霊が登場する場面になると、恐ろしいムードを盛り上げる為に、笛でヒュ〜〜〜と不安げな音を鳴らし、それに続いて長いバチで大太鼓をドロドロドロ……と打ち鳴らすのはお約束になっている。
  そしてクライマックスに向かって太鼓の音がテンポを早めていくのだが、最後の最後に１拍間をおいた次の瞬間「ドロンッ」と太鼓を鳴らし全ての音が停まる。と同時に舞台上にいた幽霊までもがフッと消える仕掛けになっていた。
  

• このシーンの効果音から、急に姿を消してしまう事を「どろん」と言うようになった。

1998.00.00