えぐい

え?【えぐい】

意味 †

• 見た目があまりにもダサかったり、変なギラギラしたスタイルの事をこう呼んだりする。
  簡単に言えば「野暮」と言う事。
  あるいは食べ物関係で、渋みとか嫌な感じがする事をも言う。
  

解説 †

• この言葉は最近造られた言葉だと思われているが、実はとんでもなく由緒ある古い言葉なのです。
  日本で最初の百科事典と言われている『倭名類聚鈔・わみょうるいじゅうしょう』にも掲載されている言葉なので、古いどころの話ではない。
  
• この辞書が編纂されたのは西暦931〜938年の事で、平安時代、1000年以上昔の事。
  

• しかし今と違って「野暮」と言う意味では使われてはおらず、例文として「此の里芋は少しえぐい」とある事から、食べ物関係のみに使われていた言葉
  「灰汁（あく）が出て、ノド?がいがらっぽくなる事」を指していたらしい。
  

• この「エグ」というのは、例文にもある「里芋」の名称で、現代に食べられている里芋とは違う種類の「クログワイ」と呼ばれる里芋で、あまりにも食感が悪かった為に、動詞化までされてしまったのだ。
  ちなみに、この「エグい」と言う言葉は江戸時代には「気が強い」「冷酷」と言う意味でも使われていたと言う。
  

• 時代と共に変化して来た言葉なのだ。

更新履歴 †

• 1999.10.30.知泉No.049