忘年会 の変更点

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 [[ほ]]【ぼうねんかい:忘年会】
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 +対語:[[新年会]]
 
 
 
 *解説 [#n65eda94]
 -日本固有の行事やイベントを英語などの言葉に直す時には色々苦労があります。~
 中には海外から入ってきた[[クリスマス]]が日本で独自に変化し、アメリカのスラング辞書の中に『KURISUMASU』として「どんちゃん騒ぎをする事」と書かれているものもあります。~
 その『KURISUMASU』は多分、日本で行われる「忘年会」の時期と重なるためにそうなってしまったのだと思われますが、その「忘年会」と言う言葉も[[英語]]・[[フランス語]]・[[ドイツ語]]などなどに翻訳するときに難しい言葉だったりします。~
 なんせ、海外には「今年もご苦労さん今日は[[無礼講]]でばーっと行こう!」などと言う行事が存在しなかったりします。~
 例のクリスマスも本来のキリスト教の国などでは大騒ぎではなく厳かに開催されます。(華やかではありますが)~
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 -この忘年会のルーツを探っていくと鎌倉時代にまでさかのぼる事が出来ます。と行っても現在のドンチャン騒ぎとはまったく逆で、優雅に厳かに連歌(和歌などをつなげて詠うもの)を詠う「年忘れ」と言う行事だったのです。~
 それが徐々に庶民に広がり、江戸時代には「一年間苦労した事を忘れる為に親しい者同志が集まり酒を酌み交わす」という形式になったのです。~
 しかし、江戸時代に[[武士]]階級では「年忘れ」と言う物は行われず、逆に「新年会」の方を大事にして主君への忠誠を誓うものとしていました。~
 完璧に現在のような年中行事として定着したのは明治時代以降です。~
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 -それまでの主君に中世を誓うと言う種類の物が、ドンチャン騒ぎに変化したのはいつか?と言うと諸説あるのですが、明治期の政治家・中井弘が長崎からイギリスへ船で旅行をしている最中に経験した事が物になっているのでは?と言う説があります。~
 中井弘氏の著した『西洋紀行・航海新説』には、ちょうど1866年の大晦日の年が明けると言う時に、船上で水夫もコックも手に旗を持ち奇妙な帽子をかぶり、笛を吹いたり太鼓を叩いたりして歌い踊り、女性達も大いに酒を飲み踊り歌っていたと書かれている。~
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 -実はこの1866年12月31日と言うのは、明治維新の二日前の出来事なのです。~
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 -そして中井弘はこのパーティの事を『忘年会』と記している。中井弘と言う人物はネーミングに関しては才能がある人で、かの『[[鹿鳴館]]』も中井の命名した物だったりします。~
 その後の文献で、日本におけるドンチャン騒ぎの忘年会として記録に残されているものは、明治10年12月28日に東京築地の「大椿楼:だいちんろう」で開催された宴会です。その宴会は忘年会という名前ではなく『忘年小集』と呼ばれていたらしいが、当時工部大書記官だった中井弘が幹事となり、伊藤博文や山県有朋を初めとして政府高官のそうそうたるメンバーが揃っていたそうです。~
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 -これだけのメンバーですので、威厳のある真面目な宴会になりそうな気もしますが、実際には飲めや歌えの大騒ぎになり、途中で幹事だった中井弘が酔いつぶされてしまい、伊藤博文がいたずらで中井のヒゲを剃ってしまったという話も残っていますから、ありがちな先に寝てしまったヤツの顔にマジックでいたずら書きをするのと同じようなレベルの宴会だったらしいです。~
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 -その政府高官達のドンチャン騒ぎ宴会を真似したのが、学生(現在のような一般庶民的な学生ではなく、学士様と言われている学生)で、都市部の学校に通っている学生などは年末に故郷に帰るために、年末になる前にとりあえず酒を酌み交わそうと言うことではじまり、若さ故の暴走からドンチャン騒ぎになったと言います。~
 官僚などの開催する忘年会は、年末のボーナスが出ると言うことで「今年もご苦労」と一年の労をねぎらうと言う意味で開催されたと言います。~
 この学生と官僚という、当時ステイタスの高かった人々の間で流行った年中行事はあっという間に人々に広がっていったのです。~
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