[[あ]]【あわもり:泡盛】
#counter(today)
------
#clear
『知泉的:語源&由来辞典』↓[[こちらで構築中>http://tisen.jp/gogen/]]。~
この「知泉Wiki」の内容を改訂してリニューアルしてます。
[[&ref(http://tisen.jp/gogen/goge.jpg,around,nolink);>http://tisen.jp/gogen/]]~
#clear
-----
*幻の泡盛 [#ze9df95b]
-泡盛と言うと[[沖縄>沖縄県]]で[[米]]だけを使って造られる[[焼酎]]です。その泡盛には「幻の泡盛」と言われていた物がありました。~
戦前までは沖縄の那覇・首里城の城下町にはたくさんの酒造所が立ち並び、それぞれの酒蔵が独自の黒こうじ菌を使用し、泡盛の味の個性を競っていたといいます。~
しかし、あの忌まわしい沖縄戦でそれらの酒造所はすべて焼き尽くされ、その為に黒こうじ菌も死滅してしまったと思われていました。~
----
-しかし、意外な所でこの黒こうじ菌は生き残っていたのです。~
[[第二次世界大戦]]が起こる前、昭和10年頃、泡盛を製造していた喜屋武ヘナさんが造った黒こうじ菌を、東大名誉教授・故坂口謹一郎氏が『カビ利用の研究のため』東京に持ち帰った物が、最近になって現在でも東大の研究所に保管されていることが判明したのです。~
----
-その黒こうじ菌は、喜屋武ヘナさんの孫にあたり、現在端泉酒造社長をしている佐久本さんの手に戻り、69年ぶりに幻の泡盛が復活する事になりました。~
----
-まずは雑菌に汚染されないように、タンクを念入りに洗うことから始まり、杜氏たちは2週間ほど蔵に泊まり込み、すべてを手作業で行うなど、醸造は細心の注意を払いながらの作業となりました。~
それから約半後「幻の泡盛」は「出来立てとは思えないほどまろやか」な味を醸して、69年ぶりの復活を遂げたのです。~
「感無量です。祖母のこうじ菌が酒になるんですから」と佐久本社長は喜び、この時を経て復活した泡盛への敬意を込め、名前は「御酒・ウサキ」と名付けられました。~
----
-今後は昔ながらの方法で貯蔵・熟成され、秋には蔵を出て一般販売される「御酒」~
戦争によって絶滅の危機に瀕しながら69年の時を経て再び誕生したその味を、戦争を知らない私たちが味わえるとは、なんと贅沢な喜びでしょうか。~
*更新履歴 [#lf8b9b74]
-2000.00.00
-----