[[も]]物見遊山:ものみゆさん
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*楽しくない? [#ve1f89bc]
-最近ではちょっと堅苦しいためなのか、あまり使われませんが、秋に[[紅葉]]などを見にいったりすることを《遊山:ゆさん》とか《物見遊山:ものみゆさん》などと言います。~
江戸時代にはこの言い方が定着していたらしく、多くの文献に『遊山船』『遊山宿』などと言う言葉が登場してきます。~
文字の印象から、[[山]]などの風景を楽しみにいく遊びと言う印象がありますが、語源に遡ると実はそんな気楽なものでは無かったみたいなのです。~
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-ここで言われる《山》と言うのは、[[富士山]]や[[小倉山]]などの本当の山を指した言葉ではなく、『比叡山延暦寺』とか『金龍山浅草寺』といった形で寺のことを意味する《山》で、《遊山》と言うのは、山遊びではなく、寺に出かけると言うことを指していたのです。~
これはもともと僧侶の世界で「他山(別の寺)へ出かけ修行をする」と言う意味で使われていた言葉です。~
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-それが次第に、寺院での修行を終えた僧侶が独自の悟りを開くために、山中へ籠もってさらなる修行をすると言う意味に変化していき、さらにどこでどう間違えたのか、文字通りに山などに遊びに行くと言うことを意味するようになってしまったのです。~
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-2001.06.23記載
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