[[は]]:鼻に掛ける:はなにかける
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*実は中国の流行語 [#v9eb3bb8]
-ことわざに「稔るほどに[[頭]](こうべ)を垂れる[[稲穂>稲]]かな」と言う物がありますが、成功した人ほど苦労を知っているので人に優しい態度で接するようになると言う意味です。~
しかし現実的には、以前は人当たりがいい人だと思っていたのに、[[金]]や地位を手に入れた瞬間人が変わったように威張り散らすようになる人も、いたりします。~
そんな「俺って凄いんだぜ」的な人のことを『◎◎◎を鼻に掛けている』などと言います。意味的にはよく解っている言葉なのですが、なぜ[[鼻]]なのか?と言うことは解りにくいです。~
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-実はこの言葉は江戸時代にはなく、約160年ほど前に[[中国]]で考え出された、当時の中国の流行語です。~
160年ほど前と言うと中国では[[アヘン]]戦争が終わった直後[1842年以降]で、それまで長い歴史をほこっていた中国が戦争で大敗し、そこへ大量の西洋人が入植しはじめた時の話です。~
敗戦国の中国は入り込んできた[[ヨーロッパ]]諸国の西洋人に不公平な貿易交渉を約束させられ、[[馬鹿]]にしたように扱われていたのです。~
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-それまでの中国というのは、いわゆる『中華思想』という「世界の中心はわが国だ」という考えで歴史を刻んできたので、西洋人に見下されたように扱われるのに耐えきれない状態だったのです。~
そこで中国人は「西洋人はみんな鼻が高い」と言うことで「威張り散らして偉そうにしている」=「鼻が高いヤツラ」と言うことで、誰が言い出したのか『鼻にかける』と言う言葉が誕生し、流行語になったと言うわけです。~
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-そんな事を考えると、当然のことながら、江戸時代には使われていない言葉なので、時代劇に出てきた場合は要チェックです。~
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*キュウリのようなヤツら [#n641aa03]
-実は、その当時中国の人々は西洋の人の事を[胡人]と称していました。
これは、やはり西洋人が鼻が高いと言うことから「[[キュウリ]](胡瓜)のような鼻をしたヤツラ」と言う意味で考え出された言葉なのです。
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*更新履歴 [#a616fe0e]
-2001.05.28.知泉
-2000.08.22.知泉
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