[[ま]]【まゆつば:眉唾】
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*語源1 [#kd589be2]
-[[平安時代]]にいた豪傑・俵藤太・藤原秀郷が近江三上山で[[大ムカデ>ムカデ]]退治をしたと言う逸話が伝承されている。~
どうも八又の大蛇(やまたのおろち)などと同じ様な豪傑が[[山]]に住む魔物を退治したパターンの荒唐無稽な英雄活躍談の1つなのだが、この時、大ムカデの噴く炎で危うく秀郷の眉毛が焼けそうになった。~
そこで秀郷は眉毛に自分のツバをつけてこれをしのぎ、さらに弓矢にもツバをつけて大ムカデを射殺したと言う。~
ここから、あまりに荒唐無稽な話を「まゆつば」と言う様になったと言う説があります。~
*語源2 [#ze07145b]
-古代中国の伝説では、[[鬼]]に出くわした時は、自分の眉毛に[[ツバ]]を付ければ必ず鬼が逃げ出したと言われていた。~
何故なのか判らないが、これは日本で1970年代末に流行った都市伝説「口さけ女」がポマードと言われると逃げ出すと言う伝承に近い物なのかも知れない。~
しかし、やはり荒唐無稽な話なので「まゆつば」と言われるようになったと言う説があります。~
*語源3 [#zf1341a9]
-昔の子供は、転んで傷を作ったとしても、指に舐めてツバを付け、それを傷口になすりつけ「[[チチンプイプイ]]」とおまじないを言ってそれで終わりだった。実はこのツバを付けるという行為は、動物も行う自然治癒の方法だったりする。~
その為か、古代の日本では、唾(ツバ)は神聖なもので、霊力があるとさえ言われていた。~
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-『[[古事記]]』に書かれている[[海幸山幸]]の逸話の中では、器の中に珠を入れ、さらにそこへツバを吐いて約束の強固なことを確かめたりしている。~
-霊力のあるツバを眉毛に付ければ、[[キツネ]]や[[タヌキ]]に化かされないと言う言い伝えもある。~
これはキツネなどが人を化かす時、その人の眉毛の数を数えて化けると言われていた(何故かは判りませんが)ので、数えられないように眉毛にツバを塗った事から「まゆつば」と言う言葉が誕生したと言う説もあります。
*更新履歴 [#l97d950d]
-2000.02.02.知泉No.126
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