[[ふ]]:豚(03):ピッグとポーク
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*ピッグとポーク [#vcfdc6bd]
-英語を習い始めてふと疑問に思ってしまうことの一つに、豚などの呼び方が生きている時は[ピッグ:pig]で食べるときは[ポーク:pork]になってしまう事です。~
もしかしたらこれは日本で[稲]を刈り取ると[[[米]]]料理すると[[[ご飯]]]になってしまうような物なのか?とか考えてしまう。~
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-もう少し考えると、もしかしたら宗教的で、生きている時は不浄な物で、食べるときは[[神様]]からの授かり物になるという理由か?などとも考えてしまいますが、実はもっと根深い民族的な問題が潜んでいたりします。~
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-現在も[[イギリス]]と[[フランス]]は仲が悪いと言われていますが、それは10世紀から11世紀にかけてフランス(ノルマン民族)がイギリス(アングロサクソン民族)へ侵略してきた頃に話はさかのぼります。~
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-ノルマン民族に征服されてしまったアングロサクソン民族は、ただ支配に置いただけでなく、文化的な物まで捨て去りノルマン民族に服従しろと迫ったのです。~
つまり、昨日まで使っていた自分たちの言葉まで捨てて、今日からはノルマン語を使わなければいけないというのです。~
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-形の上ではそれに従うしかなかったのですが、アングロサクソン民族も独自の文化を創り上げてきた誇りがありますので、そう簡単に言語まで捨て去ることは出来ませんでした。~
そこで、ノルマン人がいない農場などでは豚のことをアングロサクソン語で[ピッグ;pig]と呼び、それを肉としてノルマン人などに食べさせる時はノルマン語で[ポーク:pork]と呼んでいたのです。~
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-その後、ノルマン人の支配から逃れることが出来るようになってからも、それが風習として残り、生きている豚と食用となった豚を別の名前で呼ぶようになったのです。~
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-他の食用家畜に関しては同様で、[[牛]]も[cow → veal]、[[羊]]も[sheep → mutton]と変化します。
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*記載記録 [#n7c5ba43]
-1998.00.00:知泉
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