[[た]]【たいようにほえろ!:太陽にほえろ!】
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*解説 [#s6706fe9]
-[[1972年]]7月から金曜日の夜8時台に放映開始された刑事ドラマ「太陽にほえろ!」はそれまでの刑事ドラマとは人気の具合が遙かに違っていた。~
-それ以前の日本テレビの金曜夜8時と言うと、プロレス中継を放映していて、今のK1どころの騒ぎではなく野球中継の人気をしのぐほどの高視聴率をマークしていた。~
-しかし、その人気に後追いの形で各放送局が乗り出して放送権獲得で争い、その結果日本テレビがドル箱番組だったプロレス中継を手放さなければならなくなった。~
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-そこで急遽、穴埋めのように大急ぎで考え出された後番組が「太陽にほえろ!」だった。~
舞台は実在しない「新宿七曲署」で「ボス=石原裕次郎」「山さん=露口茂」「ゴリさん=竜雷太」「殿下=小野寺昭」など個性的な俳優をずらりと揃えた。~
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-そして新人刑事として、話題性はあったが俳優としてはほとんど素人だったグループサウンズ「テンプターズ」出身の萩原健一を起用し「マカロニ」と言うニックネームで登場させた。~
この刑事を全員ニックネームで呼ぶというパターンは、その後の刑事ドラマにも多大な影響を与えた。~
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-個性あふれるメンバーそれぞれが大活躍するドラマだったが、メインになるのは新人刑事「マカロニ」の挫折と失敗の成長記録だった。それは俳優萩原健一の成長記録にもなった。~
*主役刑事の殉職 [#j5cd3f6b]
-しかし放送開始1年と言うところで、萩原健一本人が番組プロデューサーに「新米刑事として、もうやることがなくなった。いっそのこと殺してほしい」と申し出た。~
確かに1年以上も刑事として活躍してきたマカロニはすでに新米とは呼べない部分が出てきていた。が、やはりこの番組で一番人気があるのは「マカロニ」だった。~
関係者達は頭を抱えた末に、殉職と言う道を選んだ。~
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-そして1973(昭和48)年7月13日放送分で萩原健一扮する「マカロニ刑事」は暴漢に刺し殺されると言うショッキングな殉職をすることになった。~
この「刑事ドラマの中で主役の刑事が死ぬ」と言う事のインパクトは大きく、視聴率も跳ね上がった。~
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-そして「太陽にほえろ!」は、新米刑事が配属されて来て、1年ほど慣れた処で殉職と言うパターンが出来上がってしまった。が、パターンとはいえ新人俳優達の演じる魅力的な刑事が番組に和んできた処で殉職というのは毎回ショッキングだった。~
その内、この殉職は番組を若返らせると言う名目で、放送開始当初からのベテラン刑事までにおよび、番組開始当初から出演していた「殿下」「ゴリさん」「山さん」までがドラマの中で非業の死をとげる事になってしまった。~
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-この強引な新陳代謝のおかげなのか、刑事ドラマとしては異例の長寿ドラマとなり放送回数は718回(約14年)となった。その14年間で殉職した刑事は11人にもなった。~
もっとも、最後の方はメンバーが一新してしまった様な感もあり、最初からのファンは離れていたと言われている。
*殉職刑事リスト [#pbc1c060]
1973/07/13 早見淳/マカロニ刑事~
1974/08/10 柴田純/ジーパン刑事:享年25~
1976/09/03 三上順/テキサス刑事~
1979/07/13 田口良/ボン刑事 ~
1980/07/11 島公之/殿下 ~
1982/01/29 滝隆一/スコッチ刑事~
1982/08/20 岩城創/ロッキー刑事~
1982/10/01 石塚誠刑事/ゴリさん~
1984/04/06 春日部一/ボギー刑事~
1985/08/02 竹本淳二/ラガー刑事~
1986/04/11 山村精一/ヤマさん ~
*更新履歴 [#xa6e2404]
-1998.00.00