虎の巻 の変更点


 [[と]]【とらのまき:虎の巻】
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 *意味 [#s46f601a]
 -現代では教科書の内容を解説した参考書などを指す言葉で、その倣うべき奥義が簡潔明瞭に書かれている物を言う~
 
 *語源 [#v892dbdb]
 -元々は[[中国]]で7〜8世紀頃に書かれた兵法書の代表的な古典『六韜・りくとう』の中の『虎韜・ことう』から来た言葉。~
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 -『六韜』は文・武・竜・虎・豹・犬の巻から成っていて、兵法書と言っても政治から人倫までを総合的に捕らえている処に特徴があります。~
 その中で戦闘に関しての戦略・用兵などの奥義が述べられているのが前述の『虎韜・ことう』つまり「虎の巻」だったのです。~
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 -日本には中国で2〜7世紀に書かれた兵法書『三略・さんりゃく』と共に『六韜・りくとう』も[[武士]]の間で尊ばれていました。~
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 -[[室町時代]]前期に書かれた軍記物語『義経記』の中でも[[源義経]]が鬼一法師の秘蔵していた『六韜・りくとう』を呼んで武略を身につけたとされています。~
 -この話を発展させた物が歌舞伎狂言『鬼一法眼三略巻』や新歌舞伎十八番『虎之巻』が作られ有名になりました。~
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 -この武略の奥義を記した「虎の巻」は、後に兵法の秘伝書を意味する様になり、さらに兵法とは関係ない単なる秘事・秘伝を書き記した書物の事を指すようになりました。~
 現在は受験勉強の暗記ネタ本などの意味になってしまっていますが、「受験戦争を闘う為の秘伝」と言う意味では間違っていないのかも知れません。~
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 -ちなみに同じような本を「アンチョコ」と呼びますが、これは単純に苦労しないで覚える為の本という意味で「安直」と言われていた物が語源で、兵法書「虎の巻」とはかなり意味合いが違っています。~
 
 
 *更新履歴 [#j6cdc1f0]
 -1998.00.00
 
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