火打ち石 の変更点


 [[ひ]]【ひうちいし:火打ち石】
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 *火打ち石 [#v4546782]
 -普通に生活をしている現代人の生活では滅多にお目に掛かることのない道具に火打ち石があります。~
 この火打ち石を見かけるのは時代劇の中で、岡っ引きなどが出かける際に奥さんが「おまいさん、気を付けておくれよ」カチカチッと肩越しに打ち付け無事を祈願するシーンでだと思いますが、実際は名前通りにかまどなどに火を付ける時に使う道具です。~
 と言っても[[マッチ]]や[[ライター]]のように、カチッとやってすぐ火を付けることが出来るような簡単な道具ではありませんでした。~
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 -火を付けるのは[[油]]を染み込ませた藻草で、それをかまどの入り口でカチカチ火打ち石をぶつけ火花を飛ばし、それで点火させると言うものですが、実はそう簡単に火がつく物ではなく、どんな熟練した人でも10分近く掛かったと言われています。~
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 -そこで江戸の人は「毎回日を苦労して付けるのは大変だ」と言うことで、かまどの中には常に種火を残して置いて、次の飯炊きなどの時はそこから火を付けるという作業を行っていたのです。~
 つまり火打ち石はあくまでも、それが消えてしまったときの予備用と言う扱いでした。~
 その種火がかまどに必ず残っていると言う状況があったので、江戸は[[地震]]や災害の度にその種火が原因の失火が多く、火事が日常的に起こっていたのです。~
 
 
 
 *出かける時 [#nd368902]
 -時代劇などで亭主が出かける際、火打ち石を打ち付け無事を祈るシーンが出てくるが、実はこの儀式が考え出されたのは明治時代。~
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 -[[江戸時代]]には行われておらず、明治時代になってマッチが普及し始めた頃、火打ち石業界が需要を伸ばす為に考え出したおまじないの一種。~
 職人や花柳界などで流行りはじめ、一般的になったのは明治20年以降。~
 戦後、テレビドラマで時代劇を作り始めた時に「いかにも」と言う事で採用されて今に至る。~
 
 
 
 *更新履歴 [#ad32b35d]
 -2003.00.00.知泉
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