ハーメルンの笛吹き男 の変更点


 [[は]]【ハーメルンの笛吹き男】
 #counter(today)
 
 *後味の悪いグリム童話 [#v9c30abc]
 -[[グリム童話]]の中に《ハーメルンの笛吹き男》と言う物語があります。~
 [[ネズミ]]の被害で困り果てていた町、ハーメルンにある日「ボクが吹く笛でネズミを退治してみせる」と言う男が現れたことから物語始まります。~
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 -「まさか」と村人は思うのですが、困り果てていた村人はその男が提示した報酬が無謀なほど高いと感じつつお願いをするのです。~
 -そしてその男が笛を吹くと、村のあちらこちらから大量のネズミが出現して、歩きながら笛を吹き続ける男にぞろぞろと釣られて歩いていったのです。~
 そして男は川沿いに立ち笛を吹き続けると、ネズミは大行進を辞めず、[[川]]に飛び込んでしまったのです。~
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 -「約束通りにネズミは退治しました」と報酬を要求する男に対して、村人は「しかし笛を吹いただけで、実際にそれが理由でネズミが川に飛び込んだのかは解らないじゃないか」などとイチャモンをつけはじめ、高い報酬を払うの渋りだしたのです。~
 -そこで笛吹き男は怒り、再度笛を吹き始めたのです。すると村の子供達がその音色に誘われ、ゾロゾロと現れ、気が付いた時には男と一緒に森の中へ消えて、二度と戻らなかったと言う、実に後味の悪い話です。~
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 -この物語の舞台になったハーメルンと言う町は、[[ドイツ]]のデュッセルドルフから電車で4時間というへんぴな所に実際にある町です。~
 そしてその笛吹き男の事件が起こった日も《[[1284年]].[[6月26日>http://tisen.jp/dkg/query.php?KeyDate=06/26]]》とハッキリ歴史的な事実として記録されているのです。~
 -この記録によると、笛吹き男に連れ去られたのはグリム童話の中では子供だけとされていますが、青年も含めて130名と言う数が判明しています。~
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 -ハーメルンに残された事件に関するもっとも古い文献は15世紀前半に書かれたもので、それによると笛吹き男は30歳前後の美貌の若者だったそうですが、この段階ではネズミ退治のことは記されておらず、130名の青少年が一緒に消えたとしか書かれていないのです。~
 -その話が伝承されて、16世紀以降に書かれた文献で様々なバリエーションとなったのですが、ネズミの被害の話はこの当時に誕生した創作話らしいのです。というのも、その創作がされた当時がネズミの被害が最大にひどかったと言われています。[[[ペスト]]の項目参照]~
 
 
 *歴史的事実とは [#j36eae9e]
 -近代になって、このハーメルンの事件の再検証が行われるようになったのですが、最初は当時の情勢を考えて「実は疫病が大量に発生して、それによって小さな子供が大量に死んでいったのでは?」と実は青年は死に神だったと言う説が出たり、[[1212年]]頃ドイツでは《少年十字軍》と言う物が存在していて、お国の為に大勢の少年少女が遠征隊として町を出ていると言う記録も残されていたために「青年は十字軍の指揮官だった」と言う説まで出ました。~
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 -そして、最近の定説では《大規模な移民による行進》が話の基になったのではないか?と言う説が有力視されています。~
 その記録に残されている[[1284年]]頃というのは、ドイツでは人口が爆発的に増え深刻な土地不足と仕事不足に人々は悩まされていたと言うのです。~
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 -そしてこのハーメルンでも仕事にあぶれた青年達が溢れていたのですが、新しい植民の斡旋人が訪れ、未開の地に新しい町を作らないか?と青年達に呼びかけたのです。そして、聖ヨハネの祭日にあたる6月26日に斡旋人の笛の音と共に130人の青年達が町から出ていったというのが真相らしいのです。
 
 *更新履歴 [#m40dec0a]
 -2001.06.15
 
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