アワビ の変更点


 [[あ]]【あわび:鮑】
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 *鮑はあわびでは無い? [#k1d70213]
 -《鮑:あわび》と言う漢字は「[[魚]]」+「包」と言う[[漢字]]が合わさった物だが、なぜ貝のハズのアワビに魚篇が使われているのか?と疑問に思った人も多いと思う。~
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 -そもそもこの「鮑」と言う字は古来中国では「塩漬けにした魚」を意味していたのですが、それが間違った形で日本に伝わったものなのです。~
 何故この字が「魚の塩漬け」なのか?と言うと、「包」と言う字には魚のはらわたと言う意味が含まれており、[[塩]]に漬ける際、はらわたを取り出すことから「鮑」と言う文字が誕生したのです。~
 -それが時代を経るうちに「魚の干物」全般を指す漢字になり、さらに「干物は臭い」と言うことから「生臭い」と言う悪い意味まで持つ漢字になってしまったのです。~
 それが、どこでどう間違ったのか[[日本]]に渡って来たときに「鮑=あわび」となってしまったのです。~
 -もしかしたら、あわびは干したものを[[水]]で戻してから[[調理>料理]]するほうが[[味]]に深みが出るということから「干し物」→「あわび」と変化したものかも知れません。~
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 -しかし日本に「鮑:あわび」と言う文字が伝わってしからしばらくした時「あれは臭い物を意味する漢字なので、熨斗鮑([[のし>熨斗]]あわび)など御進物などに使われ高級品であるあわびには似つかわしくない」と言う意見が出され、新たに『蚫』と言う文字が考え出されました。(いわゆる国字)~
 -またしても「あわびに何故虫?」と思いますが、この時代「[[虫]]」と言うのは小さな生物全般をさす漢字だったので、問題はなかったのです。~
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 -そして日本から中国への御進物として、干したあわびに《干蚫》と言う文字を添えて贈ったのです。そして、この日本で考え出された文字が逆に中国で使用されるようになっていったわけです。~
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 -しかし、時代が進み「塩漬けの魚」とか「臭い」を意味していた「鮑」と言う文字が使われなくなった時、ついでに「虫」が小動物全般を指さなくなった時、そんな経緯が解らなくなった時代に「で、なんで海産物のあわびに虫なんて文字が使われているの?」と言う話になって、「鮑」と言う字が新たに考案されて現在に至っているのです。~
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 -何故そこで「貝」篇にしなかったのかは解りませんが、こうやって日本で考案された《蚫》と言う文字も表舞台から消えて、日中共通の「鮑」と言う漢字が誕生したのです。~
 
 
 *更新履歴 [#zc83ba36]
 -1999.00.00
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