[[ら]]【らっきょう 辣韮】
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*分類 [#vb3000c1]
学 名:ALLIUM CHINESE G.DON~
分 類:ユリ科ネギ属~
原産地:中国~
別 名:大韮・里韮~
外国名:英語:RAKYO / SCALLION~
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*来日 [#n256c71e]
-日本には9世紀から10世紀頃にやって来たらしく、その当時に書かれた『新撰字鏡』と言う書物の中に《ナメミラ》、『本草和名』と言う書物の中に《オホミラ》と言う名前で記載されている。~
その時代は薬用としての利用がほとんどで、[[野菜]]として食用され始めたのは[[江戸時代]]になってからと思われる。~
と言っても当時はまだ一部の人に食される程度で、一般的に食べられるようになったのは[[明治時代]]に、現在も名産地として知られる[[福井県]]三里浜で大量に栽培されるようになってからの事です。~
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*成長と収穫 [#ad9266d3]
-ラッキョウは[[タマネギ]]などと同じ地下茎の鱗茎が肥大した物です。~
鱗茎の色は白あるいは淡紫色で、長さ2〜4cmの紡鐘形をしています。~
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-ラッキョウの生長は秋に新しい葉や花茎を出し、そのまま[[冬]]になっても枯れることなく育ち、[[夏]]になる頃に枯れはじめてしまう。~
この枯れはじめた頃と言うのが、ラッキョウの生長の休眠時期になり、また[[秋]]になると[[葉]]や花茎が出始めます。~
収穫は2年目の休眠時期に行われます。~
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-一年目のラッキョウでも収穫できるのですが、1年目の鱗茎は大きいものが1つ出来るだけで、それが2年目に入ると細かく分かれ、品質のよい小粒のものになるためです。~
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*品種 [#q53656ba]
-品種には「ラクダ」「玉ラッキョウ」「八房:やつふさ」「九頭竜:くずりゅう」などがあります。~
その中で一番代表的というと「ラクダ」と呼ばれる品種で、大粒で長卵形をしていて、日本各地で栽培されています。~
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-小粒のラッキョウの酢漬けで「花らっきょう」と呼ばれるものの場合に使用される品種は「玉ラッキョウ」や、それ専用に開発された「九頭竜」です。~
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*日本産エシャロット [#k8ed3a2a]
-日本で「エシャロット」と呼ばれ、生のままで[[味噌]]などを付けて酒のつまみなどに好まれる[[野菜]]があるが、実はこの正体はラッキョウを若い芽の段階で収穫したものです。~
これは、新しいラッキョウの食べ方として[[1950年>1950年]]代頃に新しい物好きの間で評判になり、今では一般的なものとして定着したものです。~
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-しかし、実はこの「エシャロット」と呼ばれる名前が曲者で、実は[[ヨーロッパ]]で食べられているエシャロットと、この日本で食べられているエシャロットは別物なのです。~
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-本来ヨーロッパで昔から食べられているエシャロットは、小型のタマネギの一種で、[[フランス]]料理・[[イタリア]]料理には欠かせない香味野菜なのです。~
(ちなみにエシャロットはフランス語で、英語ではシャロットと言います)~
この小型タマネギのエシャロットと、若芽獲りのラッキョウの見た目が似ていたために、1950年代の新しい物好きのおフランス好きの人々の間で「これはエシャロットと呼ぶのだよ」と、知ったかぶりで言われるようになり定着してしまったものです。~
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-その為、現在本家本物のエシャロットが日本に入ってくるようになり紛らわしいということで、本家の方が『ベルギー・エシャロット』などと呼ばれるようになったのです。~
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*更新履歴 [#z0d7caa1]
-2001.01.07.知泉
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