[[つ]]【つれない】
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*意味 [#z26a95ed]
-こちらの気持ちをくみ取ろうともせずに、相手が冷たい態度を取る時。~
薄情な様子を表した言葉。
*語源 [#z63ea029]
-[[江戸時代]]には「面無」と書いてツレナシと読んでいましたが、それ以前は「都礼無」と書いていた時期もあったようで、『[[万葉集]]』の中でも『秋の田の穂向きの寄れる片寄りに吾は物思ふ都礼無ものを』と言う句が残されています。~
-ここでの意味は《素知らぬさま》という物で、現在とほぼ同じ様な意味です。~
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-その後《意のごとくならないさま》や《何の変哲もない》や《鈍感なひと》や《冷ややかなひと》と言う様々な意味を持ちました。~
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-また、[[室町時代]]には《冷ややか》と言う意味からどんな事にも動じないと言う連想で《厚顔》と言う意味も生まれ、表記で《難面》と書く場合も出てきました。~
-[[松尾芭蕉]]の句にも『あかあかと日は難面(つれなく)もあきの風』とあります。~
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-それだけ多様な意味を持ったこの言葉が何故か、明治以降は徐々に万葉集の時代の意味に戻ったと言う不思議な言葉です。
*更新履歴 [#l21c609f]
-2000.02.10.知泉No.133