[[た]]【たちまち:忽ち】
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*語源 [#k5258e3f]
-あっという間のことを「たちまち」と言う。~
この言葉は、王朝時代の公家の優雅な感覚から誕生している。~
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-陰暦の17日の月、特に陰暦8月17日の月のことを《立待月:たちまちづき》と呼ぶ。これは、立ってしばらく見上げている間に[[月]]が昇ってしまうと言う意味です。~
[[奈良時代]]などの公家などは、花鳥風月を大切にして月が昇るのをぼけーっと待っている事が多かったようで、このようにスッと月が昇らない時は座って待ち《居待月:いまちづき》と言う言葉を生み出し、さらに遅い場合は寝ころびながら待ち《寝待月:ねまちづき》と言う言葉を作り出しています。~
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-すっと月が昇ってしまう「立待月」のように、すぐに望みのことが現実化してしまう事をいつしか「たちまち」と言うようになったのです。~
現在「たちまち」は漢字で「忽ち」と書きますが、これは同じ様な意味の言葉に《忽然:こつぜん》と言うものがあり、その関連から字を当てはめて「忽ち」と言う読みが誕生したのです。
*たちまちの豆知泉 [#zc53eaf4]
-[[江戸時代]]に手紙などを運んだ[[飛脚]]の別名を「十七屋」とも云った。これは月齢で十七夜は「立待の月」だから。「たちまちの着き」という洒落から。
-2000.00.00