[[お]]【おかげ:お陰】
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*解説 [#zcff4ace]
-名詞に丁寧な言葉として「御」を付けるのが流行ったのは[[室町時代]]。時に宮中の女官達が発展させた「[[女房ことば]]」と言うのは有名です。~
その女房ことばは現代にも色濃く残っていて「お腹」「おでん」「お足」「お願い」「おかず」「おじぎ」「おしろい」など沢山ある。~
それらはそれぞれ最初は「お」を付けずに言っていたものだったのです。~
その1つに「お陰」と言う物もありました。~
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-現代では「誰々のお陰で助かった」と言う風に使っていますが、この「お陰」と言うのは他人から得る恵みの事をいいますが、それは元々木陰のようにその物が何かを受けてくれたために被害を受けなくてすんだと言う形の「陰」だったのです。~
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-『古今集』の中ではすでに「筑波ねのこもかのもにカゲはあれど君がミカゲにますカゲはなし」と書かれています。~
この時代はまだ一般的に「陰」と言うのが主流だったと思えますが、「ミカゲ」と言う言葉の中に現代の「お陰」のルーツが見えています。~
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-この言葉に「お」が付き始めたのは前述の[[室町時代]]ですが、一度江戸時代には「陰」と言う表記に戻り書けましたが、「お陰」として定着してしまったので、そのまま現代に引き継がれているのです。~
*更新履歴 [#ze393c14]
-2000.03.17