馬力 のバックアップ(No.1)
は【ばりき:馬力】
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ちょっと話はそれるけど鉄腕アトムの話 †
- あの漫画は表面的に見ると夢に溢れた科学万能の物語なのですが、その根底にあるのは「差別」という問題です。
- 書き始められたのが戦後すぐの時代で、あの漫画で描かれている人間に迫害されて酷使され使い棄てられるロボットの姿は、アメリカでの白人と黒人の差別問題がベースになっています。
日本人も有色人種として迫害されていた時代なので、かなり根底に流れているテーマは重いものなのです。
- しかし、その重いテーマを無理なく読ませてくれるのは主人公の鉄腕アトムの明るさです。
体に仕込まれた7つのパワー、そして何よりもTVアニメの主題歌にさえ歌われた「10万馬力」だったりします。
- と言うところで「えっ?100万馬力じゃなかった?」と思う人も多いと思いますが、実はどちらも正解です。
アトムはもともと科学庁長官の天馬博士が地位を利用して勝手に作った息子の代用ロボットだった為に10万馬力でも問題なかったのですが(代用ロボットとしては必要以上のパワーだけど)、プルートウというロボットを使って世界一を目指すサルタンという男が現れた為に、100万馬力にせざるを得なくなってしまったのです。
2000.07.28
で、何故、馬の力? †
- この単位が制定された大昔、パワーを出すものと言うと馬が基本だったために基準になったわけです。
しかし、馬のパワーと単純に言われても、なんせ馬にも色々な種類があってそれがどのくらいなのかはちょっと解りません。
- 一般的に馬力と言うと75キロの物体を1秒間に1メートル動かすことが出来るパワー(1馬力=75[kg*m/s])と言うことになっています。
が、面倒臭いことに馬力にも2種類あってイギリス式馬力《英馬力:HP》とフランス式馬力《仏馬力:PS》があって、日本はフランス式を採用しています。
- イギリス式は75キロなのに対して、フランス式は73.55キロと弱冠パワーが弱くなっています。
1頭の馬の馬力 †
- 実は馬力と言うのはもう随分古い単位で、最近はほとんど使われていないのですが、なんとなくこっちの方が分かり易いかなぁと言う理由で、一般的な本などでは現在でも使用されていたりします。(実際にはよく解ったようでよく解らない単位なのですが)
- 古い単位と言うことですが、この単位が制定された時代は平均的な馬が引っ張ることができる重さは確かに75キロ前後だったのです。
しかし現在は品種改良やトレーニング方が発達した為に、現在の馬の馬力は『1頭の馬のパワーは4馬力』と言うワケの判らない状態になっています。
更新履歴 †
- 2000.07.28