赤い糸 のバックアップ(No.2)


:赤い糸(あかいいと)

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解説

  • 運命的な出会いをする男と女は、生まれたときからお互いの小指?と小指が目に見えない「赤い糸」で結ばれているという。

知識

  • なかなかにロマンチックな話で、いかにもヨーロッパからの伝承話風だが実はこれは日本古来の話で、意外に古く「古事記」や「日本書紀」にも出てくる。

  • その昔、ある未婚の娘が妊娠してしまい両親が問い詰めると、見知らぬ男が毎晩、部屋に通って来たことを打ち明ける。両親は一計を案じて、寝床の周囲に赤土をまき、相手の衣服のすそに糸を通した針を刺すように娘に言い含めた。
    翌朝、娘の部屋から出発した赤い糸は遠く三輪山の神の社まで続き、男が大物主大神であったことが判明する。
    この話が前述のような言い伝えになったのだ。

  • 別の説では、中国の「続幽怪録」に出てくる「赤縄足をつなぐ」という言葉が語源だという説もある。
    唐の時代、韋固(いこ)という若い男が、とある月夜の晩、大きな袋にもたれてを読んでいる老人に出会う。
    その老人の持っていた大きな袋の中には赤い縄が入っていて、それは「男と女の足を結ぶと、どんなに憎しみあっている敵同士でも、どんな遠くに住んでいる間でも、夫婦になってしまう」能力を持っていると言う。
    そして、運命が見えているという老人は、その男に将来妻になる女性を教える。そしてその予言通りに14年後、その女性と結ばれる事になった。
    この逸話から、将来夫婦になる男女は赤い縄で足が結ばれていて、その運命は定められていると言う事になった。
    「赤い糸で小指が結ばれている」という話はその後、伝承されている内に変化して出来た物ではないか?という説もある。

  • 民族学的見地から見ると《赤=?》を意味しているのでは無いかとされていて、血とは血縁・血族など先祖からの脈々と繋がったものを意味している。
    そこから、夫婦などは元々他人同士なのだが、赤い糸、つまり生まれながらにして血族となる糸で結ばれていた運命と言うことを表しているのではないか?と言う。
    さらに、小指と小指が糸で結ばれていると言うのは、近年に出来たもので「指切り」のイメージの借用ではないか?とされている。

  • 十月を神無月というが、神々が出雲に集まり、人間達の結婚相手を決める。その印として結んだのが赤い糸。  遊郭では、二人の小指を切ってその指をからませ、血を赤い糸の代わりとした。これが指切り。これを真似て傷は付けずに小指だけをからます形が広まった。

  • 更新履歴1012/12/18越智
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