硬貨 のバックアップ(No.2)
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硬貨・コインの豆知泉 †
- 昔の五円玉は戦車等の薬莢からできていた。※薬莢:銃砲の発射薬を詰める、底部に雷管を備えた筒。
表か?裏か? †
- 何かを決定する時に、コインの表か裏かで決定する事があったりしますが、その際どっちが表かでもめたりする事があります。
- 基本的に日本のコインの場合、明治30年以降のコインには製造年号が刻まれています。 それが刻まれている方、つまり年号が書いてある方が裏となります。
つまり表は「日本国」と書かれている方です。
コインの使用上限 †
- 1938年(昭和13年)に試行された「臨時通貨法」の第三条に「一円ノ臨時補助貨幣ハ二十円迄ヲ限リ法貨トシテ 通用スル」とある。
つまり、この条例によると1円玉での支払いは20円までと言うことになっています。
これは他の硬貨にも適用される為、同じ種類の硬貨21枚以上の支払いは、 店側は拒否することができます。
- だから、もし21枚以上の硬貨で支払おうとして拒否されても 仕方がないのです。
が、普通の感覚でいったら商店側から拒否されることはないと思います。
- 例えば、4980円の商品を購入する時に「1円玉=30枚」「5円玉=30枚」「10円玉=30枚」「50円玉=30枚」「100円玉=30枚」と言う、硬貨の合計枚数150枚と言うとんでもない買い方をした場合でも、たぶん困りながらも店員さんは数えてくれると思います。たぶん・・・ただ実験する勇気がないので、確信は持てませんが。
江戸時代の通貨 †
- 江戸時代の銀貨は2つの種類があって、目方を量ってつかう「丁銀:ちょうぎん」や「豆板銀」と、表面に額面が記入してある四角い銀貨がありました。
- 丁銀・豆板銀は1700(元禄13)年まで50匁(もんめ)=187.5gで金貨1両、それ以降は60匁=225gで金貨1両と交換する制度になっていました。が、その価値(相場)は日々変わっていました。
- 一般の人々は銭座で作られた「銭」を使っていたのですが、その種類は1文・4文・10文・100文の4種類がありました。
表にはいわゆる「寛永通宝」などのように年号が押されており、裏側には製造された場所を示す「仙(仙台製造)」「足(下野-しもつけ-足尾)」などと押されていました。
※下野(しもつけ)=現在の栃木県。
- ちなみに銭形平次が投げていたのは通貨の中でもっとも安い1文銭。
この1文銭は銅合金で、重さは3.75gと言うかなりの軽い物。たぶん、この程度の物をぶつけられてもほとんど痛くなかったと思われる。
2002.06.04
なんで4文なんて中途半端な金額? †
- 江戸時代の硬貨を見ていると4文と言う、なんか中途半端な価値の硬貨が登場しています。
現代人の感覚で言ったら「普通は1文と10文の間は5文だろ」と思ってしまいます。
では何故、こんな中途半端な金額の硬貨が登場したのでしょうか?
- カチッとした結論は出ていないのですが、買い物をする時、少ない枚数で買い物できる方が合理的です。その為に現在も補助硬貨として5円50円などが存在しています。
しかし、その5円は非効率的なのです。
以下に補助硬貨が5文、4文、3文、2文だった場合のパターンを表にしました。
1文硬貨 | 2文硬貨 | 3文硬貨 | 4文硬貨 | |
1文 | 1(1枚) | 1文(1枚) | 1文(1枚) | 1文(1枚) |
2文 | 1+1(2枚) | 1+1(2枚) | 1+1(2枚) | 2(1枚) |
3文 | 1+1+1(3枚) | 1+1+1(3枚) | 3(1枚) | 2+1(2枚) |
4文 | 1+1+1+1(4枚) | 4(1枚) | 3+1(2枚) | 2+2(2枚) |
5文 | 5(1枚) | 4+1(2枚) | 3+1+1(3枚) | 2+2+1(3枚) |
6文 | 5+1(2枚) | 4+1+1(3枚) | 3+3(2枚) | 2+2+2(3枚) |
7文 | 5+1+1(3枚) | 4+1+1+1(4枚) | 3+3+1(3枚) | 2+2+2+1(4枚) |
8文 | 5+1+1+1(4枚) | 4+4(2枚) | 3+3+1+1(4枚) | 2+2+2+2(4枚) |
9文 | 5+1+1+1+1(5枚) | 4+4+1(3枚) | 3+3+3(3枚) | 2+2+2+2+1(5枚) |
- これを見ると、補助硬貨が5文と1文の場合、9文の買い物の時に5枚の硬貨を使わなければいけないのですが、4文と3文の場合は最高でも4枚しか使用しません。
で、さらに何枚の硬貨を使用して買い物をしたか?を検証すると
- 5文硬貨→1枚(2回)2枚(2回)3枚(2回)4枚(2回)5枚(1回)
4文硬貨→1枚(2回)2枚(3回)3枚(3回)4枚(1回)
3文硬貨→1枚(2回)2枚(3回)3枚(3回)4枚(1回)
2文硬貨→1枚(2回)2枚(2回)3枚(2回)4枚(2回)5枚(1回)
と、4枚使用する場合も4文、3文の場合は1度しかありません。
- つまり、4文と言う中途半端に思える補助硬貨を作ったと言うのは、かなり合理的な考えだったとも言えます。
関連項目 †
更新履歴 †
- 2002.06.04