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[[か]]【かんじょう:感情】
#counter(today)
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*解説 [#v7fca159]
-一般的に人間は「悲しいことがあった」→「悲しくなった」→「[[涙]]が出る」あるいは、「恐ろしい物を見た」→「恐ろしいと感じた」→「体が震えた」と言うシステムで[刺激]→[感情]→[肉体的変化]と言う状態で伝達されていく。~
-しかし、いまから100年ほどまえ、19世紀末、アメリカの心理学者ジェームズ・デンマークの病理学者ランゲなどが、これに異説を唱えた。~
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-その説では[刺激]→[感情]→[肉体的変化]ではなく[刺激]→[肉体的変化]→[感情]と言う順番で、『悲しかったから涙が出た』ではなく『涙がでたから悲しくなった』、『怖かったから体が震えた』ではなく『体が震えたから怖くなった』ではないか?と考えたのです。~
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-この説はとんでもない説と思われがちですが、実はある部分では当たっていたりするのです。~
心理学者ダットンとアロンが行った「吊り橋の実験」と言う物があります。~
-ほとんど揺れない吊り橋と、グラグラと揺れる吊り橋を渡った男性に、橋の中途で面接官が質問をすると言う実験。~
すると不安定でグラグラゆれる吊り橋の上にいる男性は、面接官に好意を持ち、質問の内容に興味を抱いてしまうと言うものなのです。~
揺れない吊り橋ではそのような結果は出てこなかった。~
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-つまりグラグラした吊り橋の上にいた男性は、恐怖や不安な気持ちから精神的に興奮状態に陥ってしまい、いわゆる「相手が好きだから」「興味があるから」などと勘違いしてしまうようなのだ。~
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-これを利用した物に遊園地などでのデートの定番ジェットコースター(正式名称ローラーコースター)があります。~
さほどラブラブではなかったカップルでも、ジェットコースターに一緒に乗ることにより激しい精神的高揚状態(つまり興奮している)になってしまうのですが、この精神的高揚と言うのが激しい恋愛のどきどきと関連づけて錯覚をされ、本気のラブラブな二人になってしまうと言うものなのです。~
これなどは[刺激:ジェットコースター]→[肉体的変化:精神的高揚]→[感情:ラブラブ]と言うパターンの典型だったりします。~
*更新履歴 [#nef2de8b]
-2000.00.00