ラジオ体操 のバックアップ(No.1)


?:ラジオ体操

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最初はCM?

  • 夏休みの朝、小学生がカードを持って出かけるラジオ体操。これは日本で育った人ならだいたいが経験のある風景だと思います。

  • もちろんラジオ体操は夏だけでなく、1年を通してNHKラジオで放送され、全国各地で開催されています。
    この日本のの風物詩とも言えるラジオ体操はもともとアメリカ生まれ、しかもメトロポリタン保健会社の宣伝から始まったものだったりします。

  • 1925(大正14)年、メトロポリタン保険会社はニューヨークにあった自社ビルに放送スタジオを設置して、そこから三つのラジオ局へ早朝20分の柔軟体操に相応しいピアノ音楽を流すと言う番組を放送していたのです。そしてその番組で「より詳しい健康情報、体操図解はメトロポリタン生命保険まで」とCMを挿入したのです。

  • そして、その三つのラジオ局が受信可能な地域の全人口の20%にあたる4000万人がラジオ体操を実施したとされ、その地域の死亡率が下がったと言う記録が残されています。
    と言っても、この報告はラジオ体操を実施していたメトロポリタン保険会社の報告なので、たぶんにラジオを聞いて貰うための誇大広告と思われるのです。

日本でラジオ体操はじまる

  • 日本のラジオ体操は、アメリカから3年後の1928(昭和3)年に始まっている。
    現在の郵政省?の前身・逓信省が『簡易保険制度』を1916(大正5)年に開始したのですが、当時はとにかく死亡率が高かった。
    つまり加入者の死亡率が高いと言うことは、支払われる保険料が少なくなり、保険制度の存続が難しくなってしまうのです。

  • そこで簡易保険局の職員がアメリカの保険の実態を調査すると言う名目で、1926(大正15)年、メトロポリタン生命保険会社に出向き、そこで目にしたのは、ちょうどアメリカでも始まったばかりのラジオ体操だったのです。
    そのラジオの中で「ラジオ体操によって寿命が延びる」と言う宣伝をしていたのを、宣伝文句(しかもほとんど根拠のない誇大広告)だとは知らず簡易保険局の職員は本気にしてしまったのです。

  • そこで帰国した職員がそのことを語り、1928年に逓信省簡易保険局が制定されたのをキッカケに、民間の生命保険会社で構成されていた生命保険会社協会とNHKが共同してラジオ体操を誕生させ、全国規模で普及に務めた物が現在に至っていると言うわけです。

更新履歴

  • 2000.08.29:知泉

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