きしめん のバックアップソース(No.1)

[[き]]【きしめん:棊子麺】
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*きしめんの歴史 [#q6764031]
-[[愛知県]]・名古屋名物のきしめんは別名で《ひもかわ》と呼ばれるように、平べったい形が特徴的な麺です。~
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-しかし元々このような形ではなかったらしく、[[江戸時代]]末に発行された『貞丈雑記』に書かれているところでは《[[小麦粉]]を練って薄くのばし、[[竹]]の筒を使って[[碁石>碁]]の様な丸い形に切り取り、それを茹で上げた物に、きな粉を振りかけたり、汁で煮たりして食べた》とされている。~
つまりこの《碁石の様な形》が《碁子麺→棊子麺:きしめん》と言う名前に関係してくるのです。~
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-この『貞丈雑記』と言う本は、元々江戸中期に生きた伊勢貞丈と言う礼法家が記した数多くの文章を、貞丈の子孫が100年も経った幕末に編纂して発行した物なのです。~
そのために発行されたのは江戸時代末期ですが、棊子麺の項目を含めて内容は江戸時代中期の風俗などに終始しています。~
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-現在のような平らな麺類の記録はと言うと、[[1750年]]に発行された『料理山海郷:りょうりさんがいきょう』と言う物に《小麦粉を[[塩]]を混ぜずに練り上げ、幅1.5センチ程の短冊状に切り、[[花かつお>鰹節]]や[[ねぎ>葱]]等を入れて食す》と言うたぐいの事が書かれています。~
しかし、実はこの本が書かれた時代と先ほどの貞丈が生きていた時代は重なるので、貞丈は平らな状態の麺を知らずに古い文献などを元にしてそれを書いたのだとされています。~
つまり、その時代がちょうど、丸く切り取った麺から平たい麺への移行期だったのです。~
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-しかし、丸く切り取った《棊子麺》のルーツは[[中国]]にあって、それ以前は四角い物で、それが次第に丸い型で抜き取るスタイルに変化したと言われています。~
このスタイルの[[麺>パスタ]]が日本に入ってきたのは、もっとも古い文献によると[[室町時代]]の『庭訓往来:ていくんおうらい』にあります。~
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-現在は名古屋地方の名産になっていますが、信濃や薩摩ではこれを[[そば粉>そば]]で作ったと言う記録も残っています。~




*更新履歴 [#k645828a]
-2000.07.12
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