おでん のバックアップ(No.2)
お?【おでん】
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語源 †
- もともとのおでんとは、「田楽」と言う名前でコンニャクや豆腐や芋などを串にさして煮込んだ料理で、江戸時代の初期に誕生したものです。
その「田楽」が女房言葉で「お田楽」と言われていたものが短く省略されて「おでん」と言う名前になったのだと言われています。
- で、その元々の「田楽」の意味ですが、元々は字のごとく「田んぼ」で奏でられる「音楽」の事を言っていました。田植えの時に、豊作を祈って田んぼの神様に捧げた音楽や踊りの事を「田楽」と言っていたのです。
最初は、農民達がそれぞれ行ってきた田楽ですが、しだいにそれ専門のプロが誕生し、田植えの時以外にも活躍するようになったのです。
- 彼らのことを「田楽法師」と呼び、一般の人とは違った派手なパフォーマンスで客を呼ぶようになりました。
その芸のひとつに《高足:たかあし/鷺足:さぎあし》と呼ばれる物があり、これは1本足の竹馬に乗った田楽法師たちが踊り回る物で、評判を呼んでいました。
- 昔に書かれた句に《田楽は むかしは目で見 今は食ひ》と言う物がある。
つまり、昔は舞楽として見ていた、そして今は田楽と言うと食べるものになった。と言う意味で、ちょうどその両方の田楽が存在している時代に書かれた物だと言うことです。
- 江戸時代初期、1623(元和9)年に書かれた笑話本『醒睡笑:せいすいしょう』の中には、田楽法師が白い袴をつけて、上着は色の付いた物を肩から掛けて、高足に乗って踊っている姿が描かれている。それを見る限りでは、言い得て妙と言う感じだったりします。
現在のおでんへ †
- 田楽が現在のように《おでん》と言う名称になったのは、江戸時代の末期にこんにゃくを煮込んだ《煮込みおでん》が流行ってからのことで、これに徐々に色々な材料が加わるようになっていった。
この料理法は江戸で完成されて、しばらくしてから関西へも持ち込まれた為に大阪では従来の田楽との差別化で《関東煮:かんとうだき》と呼ぶようになる。
おでんの豆知泉 †
- これだけ《おでん》と言う言葉のルーツを書いたあとだが、実はオランダ語の《ontembaar》が語源という説もある。
この言葉は、いわゆる《お転婆》の語源ともなっている言葉。
- 冬場のコンビニなどで延々と煮込まれているおでんだが、あの汁の中には風味をよくするために、大量の日本酒と味醂が入っている。
そのために、小さい子供なんかが飲むとグッタリしてしまうこともあるので、要注意。
- おでんの隠語『御所車(ごしょぐるま)』→玉子。
御所車は昔の帝が乗っていた物で、玉子の黄身を「大君」に掛けた物。
- おでんの隠語『役者』→大根の事。理由はいわずもがな。
更新履歴 †
- 2000.00.00