胴揚げ

と：胴揚げ(どうあげ)

胴揚げのルーツと理由 †

• 胴揚げと言うのは日本古来の風習らしい。
  江戸時代に書かれた浮世絵の中には、年末の煤払い(大掃除)の際に商家の主人が使用人に胴揚げされている図が描かれている物がある。
  

• 年末になにかめでたい事があったわけでもないのだが、これは胴揚げではなく「胴ぶるい」と呼ばれる儀式でした。
  年末に行われる煤払いは１年間の汚れと共に災厄を払い落とし、新年にやってくる神様を迎え入れるための行事なので、一家の主人の体についた色々な物を払い落とすと言う理由があったのです。
  

• これがいつしか、めでたい席で行われるようになったのは、厄落としの理由と共に、胴揚げされている人物を「次のレベルにまで移行させるための祝い」という意味が加わってきたからなのです。
  

• 今でも地方で行われるお祭りなどでは、始めてお祭りに参加する赤ちゃんなどを何度か胴揚げのような事をする行事もあります。
  これはその子供の災厄を払い落とすという本来の意味がそのまま残されているものです。(記2002.12.11)