虫が好かない

む：虫が好かない(むしがすかない)

虫がいっぱい †

• これと言ったハッキリした理由がないんだけれど、どーも好きになれないヤツと言うのが存在したりします。
  他の人が同じことを言ったり、したとしても全然気にならないのに、アイツに限ってはどうにも腹が立つ。
  と言う相手の事を俗に《虫が好かない》と言ったりします。
  ここで言われる虫というのはいったいどんな虫なのでしょうか？
  

• 実は昔の人は体の中に虫が住んでいて、そいつらの動きによって病気になったり、怒りっぽくなったりするのだと考えられていました。
  いわゆる、その虫が暴れてどうしようもない状態を《腹の虫がおさまらない》とか、なんかイヤな事が起こりそうな時は《虫が知らせ》たりするわけです。
  

• その腹の中に住んでいる虫が吐き出すツバの事を《虫唾：むしず》といい、体調が悪い時にそんなツバが逆流してきてなんか酸っぱい感じがする状態を《虫唾が走る》と言ったりします。（虫酸とも書く）
  そんな腹の中に住んでいて感情をコントロールする虫が「あいつの事嫌いだ」と認識するから、努力をしても好きになれないと言うことで《虫が好かない》などと言ったりしたわけです。
  

• その感情をコントロールする虫がものすごく調子いいヤツの場合は《本当にアイツは虫がいいヤツだな》などとも言ったりします。

更新履歴 †

• 2001.04.14.知泉

参考文献 †

• 廣済堂文庫・365日おもしろ事典/p172