西遊記

さ：西遊記(さいゆうき)

有名な中国物語 †

• たぶん中国の物語の中でもっとも日本人に有名なのは『西遊記：さいゆうき』では無いでしょうか？
  話は色々な人に解釈され、多くの漫画・アニメ・小説などになりました。
  
• 大昔には杉浦茂の漫画『少年西遊記』、手塚治虫の漫画『ぼくの孫悟空』などがあり、その後も漫画・アニメなど大量の作品があります。
  何故これほどにまで人気があるのかと言うと、これが実にＴＶゲーム（ＲＰＧ）的だからなのかも知れません。
  
• 天竺（インド）と言う目的に向かって旅を続ける三蔵法師と孫悟空が出逢い、沙悟浄・猪八戒が敵として出現し、その後４人のパーティとなって、旅の途中、行く先々で奇想天外な敵と遭遇して、それをなんとかやっつけて冒険の旅を続けると言う、まるでゲームの小説版のようなストーリーだからかも知れません。
  

沙悟浄は何者？ †

• 西遊記の魅力のひとつに、キャラクターの妙と言うものもありますが、その中の沙悟浄と言うキャラクターに関して、少し疑問が浮かんできます。
  多くの人が沙悟浄と言うキャラクターを思い浮かべる時「河童」と認識しているのかと思いますが、実はカッパは日本固有の妖怪なので中国には存在しません。
  
• 原作を調べると沙悟浄は「毘沙門天（七福神の一人）の化身」と言う設定になっていて、カッパなどとはどこにも書いてありません。たしかに人間のようでありながら、人間ではない存在とされてはいますが。
  
• この沙悟浄＝カッパと言う誤解の最初は、杉浦茂の漫画らしいのです。
  その漫画の中で子供達に解りやすい説明と言うことで「カッパの化身」と言う設定にしてしまったのが、いつしか定着してしまったと言うのが真相らしいのです。
  

豆知泉 †

• 西遊記に出てくる沙悟浄は「河伯」という妖怪
  

• 西遊記の孫悟空は猿、猪八戒は豚と、モデルになった動物が存在しているが、沙悟浄は何かに似ているわけではない。
  そのために初登場の際、三蔵法師にも孫悟空にもその正体が分からなかった。
  そして孫悟空に「お前は一体何者だ？」などと問いただされている。