ムカデ

む【むかで：百足】

語源 †

• 動物学的には「唇脚鋼（しんきゃくこう）の節足動物」の一種となり、虫などの仲間ではありません。
  ムカデには色々な種類があり、その脚の本数もまちまちですが、確かにこの漢字通りに100対以上の脚を持つものもある。
  この漢字表記は中国から渡ってきたものです。
  

• ムカデと言う言い方には諸説あるのですが「百が手」と書いて百を「もも」と読み「ももがて」と言っていたと言う説や、「向手」から来たと言う説もあります。
  しかし別の説では昔日本では「六十手」と書いていたと言う物もあります。そして「六＝む」ですが「十」を「五十嵐」などの時に「い・が・あらし」と読んだように「か・が」と読んでいたこともあったようで「六十手＝む・か・で」となったという説もあります。
  基本的に嫌われ者ですが、江戸時代には歌舞伎役者などに尊ばれたこともあります。つまり客足が多くなるようにと言う縁起担ぎだったのです。
  

• ちなみに英語では「centipede：センティピード」と言いますが、これも「100本の足」と言う意味です。

では何本？ †

• ムカデが出てくる古い御伽草子(おとぎぞうし)の中に『俵藤太物語(たわら-とうだ-ものがたり)』と言うものがあります。
  この中で俵藤太が三上山に棲んでいた大ムカデを退治する話があって、そのムカデは足が数千本あったとされています。
  もちろんこの話はフィクションで、そんなに足の多いムカデは存在していません。
  

• ムカデの足は種類によってかなり差があり、少ないものでは28本しか無いものもある。
  逆に多い者ではアフリカ北部に棲息している「シリアビジムカデ」は210本（105対）の足を持っています。その中で記録として356本もあるものも発見されています。
  

• さすがに1000本となると、ムカデの長さもとんでもないものになってしまいます。
  ちなみにジャスト100本というムカデも存在しています。

更新履歴 †

• 1999.00.00
• 2002.06.01